クロフォードVSホーン
<画像出典>https://boxmob.jp/sp/news/index.html?nid=21876&n=2

 6月9日(土)にアメリカ、ネバダ州ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナにて、WBO世界ウェルター級タイトルマッチが行われた。王者はあのマニー・パッキャオを下したジェフ・ホーン、挑戦者はWBO世界同級1位でスーパーライト級を完全制覇してきたテレンス・クロフォードだ。両者ともに全勝無敗である。
 この全勝無敗対決を制したのは、テレンス・クロフォードである。タフなホーンを9回TKOで下し、クロフォードは新王者となり、3階級制覇を成した。
 結論から言うと、クロフォードがスピード、テクニックで終始ホーン圧倒していた。突進してくるホーンをクロフォードが巧みに捌いていた。ホーンの左のリードブローに対しては右のフックを打ち込む。ホーンが頭を下げてアタックしてきたら、左のアッパーで顔をかち上げる。ワンツーに対してはクロスのカウンター。ホーンが攻めあぐねて迷っている間の鋭いワンツー。クロフォードは完全にカウンターのタイミングを捉えていた。また位置取りも完璧でホーンのパンチが全く当たらなかった。ホーンもフェイントやプレッシャーなどを交えながら攻めるが、どの策もクロフォードに通じず、八方塞がりとなった。その後もクロフォード優勢のまま進み、8Rにホーンをぐらつかせた(終了間際ゴングと同時に手をマットに付けた)。9Rには左フックがホーンを捉え、ダウンを奪う。最後はクロフォードの猛攻によって、レフェリーストップとなった。

 この試合で私が特に凄いと感じたのは、クロフォードのクレバーさだ。試合序盤からカウンターのタイミングをバッチリ捉えていたクロフォードだが、最初の方はあまり本気で打ち込んでいないように見えた。あくまで憶測だが、最初の内に強打しないことによって、ホーンにカウンターを貰っても耐えられると錯覚させたのではないかと考える。そして、徐々に威力を上げて最終的にタフなホーンをマットに沈ませた。

 ウェルター級へド派手な登場を決めたクロフォード。現在のウェルター級には、WBAスーパー王者のキース・サーマン、WBA正規王者のルーカス・マティセー、IBF王者のエロール・スペンス Jr.と強者が揃っている。果たして、クロフォードはウェルター級を制覇できるのか。是非とも統一戦を行っていただきたい。
2018/06/15(金) 21:05 世界戦 PERMALINK COM(0)

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